何度も言いますが、NTSCテレビ方式のフレームレートは「29.97fps」です。
それに対してタイムコードは1秒を30フレームで表示をしているために
「1秒で0.03フレーム→1分で1.8フレーム→1時間で108フレーム」の
時間のズレが生じてしまいます。108フレームというのは3.6秒にあたるため、
タイムコードは1時間で3.6秒も実時計に遅れてしまうことになります。
時間にシビアなテレビ業界では、
1時間に3.6秒も実時計とズレていってしまうようなタイムコードでは使いづらいので
タイムコードを実時間と合わせる方法が必要でした。
そこで登場したのが「ドロップフレーム=DF」というタイムコード方式です。
実時間と合わせるためには、単純に1時間経過した時点でタイムコードを
108フレーム分進めればよいのですが、それではあまりに強引すぎるので
1時間の中に108フレームを均等に割り振る方法をとっています。
60分のうち「0・10・20・30・40・50分」をのぞく54回の分の頭に
2フレームずつ割り当ててそのタイムコードをスキップさせることで、
実時計とタイムコードの表示を一致させています。
※逆にドロップさせない方式のことを「ノンドロップフレーム=NDF」といいます。 |